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「ちょっと、何を言ってるのかよく解らないんだけど」
佐久間は高校生の尿検査をして薬物の検査をした方がいいと思い始めていた。
「信じられないかもしれませんけど、本当なんです。私はさっきまで閉じ込められていました」
「・・・・・・詳しく聞きたいから、出てきなさい。君は行方不明になっていた高校生でしょ?」
「・・・・・・そうです。名前は木村アイリです。話ならここでさせて下さい。そうしないとお巡りさんに感染してしまうので」
「それじゃあ、君もそのうちゾンビになるのかい?」
「いや・・・・・・私はワクチンを打ったので平気なんです」
「・・・・・・」佐久間は鼻で大きなため息を付いた。
「信じられないと思いますので、最初から話します。そこで聞いてくれますか?」
「分かった、いいよ」
「とりあえず換気扇を止めてもらっていいですか? 外に空気が漏れると怖いので」
「ああ」
佐久間は言われるがまま、換気扇のスイッチをオフにし、ついでにトイレの電気を点けた。
そして木村は5日間の出来事を打ち明けた。
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