1日目(教室20)

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「君たちが今いる場所は、私が作った特製の教室です。税金は使っていません。見渡す限りすべてがガラス張りでエロカッコイイでしょう。構造を簡単に説明しますので左側を見てください。自動ドアがありますよね。ドアを開けると短い廊下を挟んで、もう1枚自動ドアがあります。その向こう側が職員室です」  2つの自動ドアに挟まれた廊下は3メートルくらいの長さしかなかった。教室同様に廊下と職員室は青白く光っていた。光を当てられているわけではなく、ガラスそのものが発光しているみたいだった。教室と廊下の外側は、暗い闇に包まれている。 「では、正面を向き直してください。向かい側にも自動ドアがありますよね。廊下を挟んで向こう側が、君たちの大好きな保健室です。これら3つの部屋はそれぞれ繋がっています。全部ガラス張りになっているから見たら分かるでしょう」 「それから後ろを見てください」  生徒たちはバラバラなタイミングで振り向いた。 「あれ、トイレです。ガラス張りなんで中は丸見えですけど、使いたい時に使っていいです」 「なにあれ・・・・・・」  坂本ユキナが声を発した。その瞬間、電流が両腕のリングから伝わり、坂本ユキナは口から唾液を糸のように垂れ流しながら体を震わせた。 「私語厳禁だっての。頭の中で思ったことが勝手に口から出てしまう病気ですか? 頭の中に屁でも溜まってるの?」 「ちなみに最初の電流はレベル1でしたけど、今のはレベル2です。誰かが喋るたびにぐんぐんレベルが上っていきますから。次に喋った人はレベル3です。体質にもよりますけど、レベル5を超えたあたりから意識を失います。良くて失禁って感じ。レベル10だと骨が透けて見える可能性もあります」 「では質問がある人は挙手してください。番号で呼ばれた人だけ喋っていいです。それぞれの胸と背中に書かれた数字が割り当てられた番号です」 「では15番(福田奈々)の方、どうぞ」 「・・・・・・あなたは誰ですか?」福田奈々は挙手した腕を下げることも忘れたまま、震える声で喋った。
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