春染

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――――――――――――― ――――――――――― 「陽彩は自宅から通学?」 入学式が終わって、教室に帰ってきた。 帰りのSHRが終わり、今日はこれで解散。 ほとんどの生徒が帰った教室内で、遼と机の上に座って話していた。 玲尹と慶斗はもういない。 友達のところ、に行くらしい。 「うん、そうだよ」 「俺今日から寮なんだけど、少し緊張するんだよな…」 遼は苦笑いしながらパンフレットを取り出して、地図を見た。 「他人と一緒に生活するからね。でも楽しそう」 私は笑いながら、机から降りた。 「あー、不安だ…」 唸る遼の背中をバシッと叩くと、二人一緒に教室を出た。 「大丈夫だって」 静かな廊下を歩きながら、隣の遼に声を掛ける。 「まぁ、頑張る」 遼は笑った。 「あ、そういえばメールしなきゃ」 帰り道わからないんだった… 私はスマホを取り出すと、向陽にメールをした。 『帰り道分からないから待ってるね^^ 授業終わったら教えてd(*’∀’*)』 「これでよし」 スマホを切って、ポケットに入れると、そのまま歩いて玄関まで遼を送った。
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