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「…んう……」
意識が、現実に戻される。
嫌な夢だけど、現実にも戻りたくなくて、私は目をぎゅっと閉じて寝返りを打った。
ギシッ…
…ぎしっ?
バッと目を覚ますと、何故かソファーの上で寝ていた。
…あれ、中庭で寝てなかったっけ?
回らない頭を動かそうとする前に、視界に入ったのは見たことある顔。
今日知り合ったばかりの慶斗と玲尹、そして美璃ちゃんと番犬くんもいる。
さらに知らない顔がちらほら。
寝ている人が多数。
……んと。
どういうこと…?
「あ、起きた?」
慶斗がにっこり笑顔を浮かべる。
状況整理の追いつかない私の顔は、大変なことになっていただろう。
彪牙がずっと睨んで来ているのが見える。
美璃ちゃんはうとうとして、今にも彪牙の肩に頭をぶつけそうだ。
玲尹はまた違うソファに座って脚を組み、本を読んでいた。
「…えっ、こ、ここどこ?」
「あー、多目的教室?」
何故か疑問形な慶斗。
美璃ちゃんがいるからまだ焦らないで落ち着こうと出来るが…。
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