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「よしゃ、決まったな!」
満面の笑みで、遼はこっちを振り向いた。
翌日の朝のHR後、宿泊研修の行き先が各々確定した。
希望者は南が多く抽選となったのだが、落とされる人は数人とのことで、難なくクリア。
そして…
『私も沖縄になりました。
よろしくお願いします』
「んふふ〜」
携帯をみながらにやけると、遼が引いていた。
「陽彩…やべぇ…」
「えー?」
ちらっと隣を見ると、慶斗もこっちを見ていた。
「ふぁ…?」
ぽかーんとしてると、また携帯がブーッと鳴る。
『自由班みたいなので、お邪魔させて頂いてもいいですか…?』
「ふぁっ!きたー!!」
ガッツポーズして、思わず席を立ちあがって喜ぶと、
「あっ…いや、さすがにごめん…?」
かなりの視線を感じた。
大人しく座って、鼻歌交じりに返信を打ち始めると、
「……」
心底怖い、という風にぷるぷるしてる遼と目が合った。
「あっ…どうぞ……」
消えそうな笑顔でふふっと笑いながらそういう遼の方が私には怖く思えたのだが、とりあえず返信を打つことに集中する。
「美璃ちゃんとメール?」
ひょいっと慶斗が私の視線に入ってくると、にっこり笑顔を返した。
「そおそお。行動班一緒にって〜」
よほどにこにこしてたのか、慶斗がつられ笑いをする。
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