第22章

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いっそ事情を隠したまま由美を呼ぼうか。 理恵子先輩はなにかと詮索するから、今は顔を合わせたくないし。 痛む体と重い心を引きづりながら家に戻った栞へ、最初に電話をかけてきたのは、驚いたことに林志津子だった。 志津子は栞の状況を聞き、すぐに救急箱と重箱を持ってやってきた。 林志津子。 カイトの友人である喬久の祖母であり、カイトの祖母の妹。 栞からみれば、ここまでしてもらう義理はないのだった。
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