第22章

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「あの、それで」 一瞬ためらった。 だが、このことを伝えるには志津子が最も適任なのだと思い、栞は口を開いた。 それに対して、志津子はいつも通りに答えた。 「そう。時期ではなかったのでしょう」 子供は、できていなかった。 自分と、カイトの思いをすべてを賭けるような、あの夜。 栞の目からは、涙がこぼれ落ちた。
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