第22章
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「もう、カイトに会えない」 志津子は栞の肩をやさしく叩いた。 「殿下の状況が安定すれば、また機会はあります。なければつくればいい」 「つくれば?」 「私の姉はそうでしたよ」 一族から大反対を受けた勢津子は、ある日志津子だけに告げ、日本を出国した。 海外旅行に、一財産かかる時代。
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