第22章

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会社へは交通事故ということにして、数日間休みをもらった。 事故と言えば確かに事故である。 怪我の状態は、膝と手のひらに擦り傷、背中と腰、脚の裏側に2度、首から頬にかけて1度の火傷ということだった。 「範囲は広いですけど、火傷は軽いですから、ちゃんと治りますよ」 看護師はそう言っていたが、場所が顔だけに痕になったらどうしようと不安だった。 また、事故ということにしていたが、両親に経緯をどう説明してよいかわからなかったので、入院や退院手続き、その後の回復するまでの時間を一人ですべて行わなくてはならなかった。
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