一話

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若い女性は涙を押さえきれない。 「そうです、あなたは一人じゃない。必要とされてなくなんかない。あなたが辛い時に、私はそばであなたに触れ泣いていました。 苦しさ、辛さが私に伝わりました。あなたの悲しみが癒えず、絶望も消えず私は一層悲しみました」 「自分語りいいんだけどよー、エミちゃんはまた生き返らせちゃったわけ?」 アフロの黒サングラスをかけた、モミアゲの濃い男がため息をつく。 「番場(ばんば)さん……。良かったです、また助けられたんです」 「あれれー、人の話し聞いてない?俺ら死神だよ、職務怠慢じゃないか」
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