女神の正体

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ここで自己紹介。 私は氷室椿。 高校2年生。 学生会の2年代表。 学年成績3位。皆勤賞。 容姿もいい上に人当たりも良く、悪いことは悪いと指摘できる。 人望も厚く、不良生徒にですら信頼をされる程で、人情深い。 と、言うのが周りからの私の評価。 正直、完璧すぎるとは自分でも思う。 ただ、その実態は。 「しかたねーだろ。お前は男女共に理想とされてるんだぞ?」 「それがメンドイんだってば。これじゃあポイ捨てもできないじゃん」 「それはするなよ」 かなりの面倒くさがりやで適当な人間。 皆に褒められたりするのが好きだからつい良い顔しちゃうけど、面倒なものは面倒。 それをひた隠しにするのって結構ストレスが溜まる。 学校でそんな事を相談できる友達はいないし、親にも迷惑をかけたくは無かった。 そんな時に、この人を見つけた。 というか、見つかった。 「そんな女神様が、素行の悪い不良男子の家にいるって知れたら、どうなるかね」 「…たぶん、社会的に死ぬね。アンタが」 「俺かよ」 高校1年で同じクラスだったこの石井正平が、同じアパートだったとは思わなかったんだ。 石井は、学生の間で恐れられてる男子。 別名、裏番長。 高校生にしてはイカツイ顔に、金髪。 話すときの威圧的な態度や、顔にある傷が特徴的。 それで何故「裏」番長なのかというと、本人が喧嘩してるところを誰一人見たことないから。 実際、喧嘩絡みはすべて噂だった。 それでも、皆の印象はさっきのとおり。
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