レンの家

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未知の体験を前にして、ミユキは素直に心境を語ったが、レンは事も無げに机に向き直り何かの実験を再開し、通常運行に戻った。 「とは言ったものの、下らない事に想像力を働かせるのも私らしく無いな。もっと単純な話題にするか」 「ちょ!下らなくない!あたしピンチだから」 「そうだったな。所でミユキ、今朝は何を食べた?」 少なくともここまでは、レンの発言に対して違和感等は感じられない。これは嘘では無いと言うことだろうか? 「えっとね、シャケおにぎり?」 「お前のご飯派振りは相変わらずだな。私は菓子パンだ。中身は粒あん」 嘘。 「あ!今嘘付いた!」 普通、嘘を見破られると人は同様するのが相場だが、レンの顔には不敵な微笑みが浮かんでいる。自分の発明の威力が証明されたのが嬉しかったのだろう。 「菓子パンは嘘じゃないけど粒あんじゃない!」 「フフッ。正しくその通り。実はあんこですら無い」 「…嘘ー!」 「おい、あんこ以外なのは嘘では無いぞ。馬鹿だから異常反応が出たか?」 「あ、ごめん。今のはびっくりしてつい」 レンの化学力を信じていたミユキだったが、実際に体験するとその効果に驚愕し、レンの発言に対してでは無く嘘発見菌の効力に、反射的な言葉が漏れた。ミユキは驚愕の余り、レンの発言に自分への悪口が含まれていた事に気付いていない。そしてその馬鹿発言はレンの本心らしい。今のミユキには、嘘なら嘘と分かっている。 「答えはクリームパンだ」 嘘。 「それも嘘でしょ!」 「イチゴジャム」 嘘。 「そもそもあんたそんな甘党じゃないし」 「もうこの位でいいか?正解はタマゴパンだ。どうだ、嘘ではないだろう?」 「ホントだ!凄ーい!これなら浮気も分かる!」 「ようやく本題に戻って来れたな。後はデートでも何でもして、聞きたい事を聞けば良い。私は何度か試しているが、今の所副作用や後遺症は出ていない。今の所はな」 「う…そう言う言い方されると怯んじゃう」
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