レンの家

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「確かにそう言う事も無いとは言い切れない。人間の体質は千差万別だからな。見返り等は要らないし、無理にとも言わない。最も、既に一度飲んでしまっているから、余り気にしても仕方無いだろうが」 「うん…あたしやるよ…逃げらんないから」 「ではもう一包渡しておく。そこそこ貴重な物だから、今回限りだぞ」 レンは嘘発見菌を確かに一包、ミユキに手渡した。ミユキは来たるべきその時を想像し、決意を固め、嘘発見菌をギュッと強く握った。 「おいおい、保管はなるべく冷暗所で頼むぞ」 「分かった。レンありがと。今日はもう帰るね」 「健闘を祈る」 素っ気無いやり取りを最後にして、ミユキはレンの部屋を出た。ミユキが玄関で靴を履いている最中、レンの母親がミユキに声をかけた。 「ミユキちゃんもう帰るの?もっと居ても良いけど」 「今日はもういいです」 「そう。ミユキちゃんだけがレンの友達だからね。何時もありがとうね」 「あ、はい。お邪魔しましたー」 バタン 「あれは嘘じゃないんだ…」 嘘発見菌の効果時間が残っていたせいで、余り快く無い情報まで知ってしまったミユキ。ミユキとレンは長い付き合いなので、分かってはいたのだが。帰り道、ミユキは極力人の少ない道を選んだ。
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