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確か部屋にいたと思ったんだけどいつの間にここに来たんだろう?
「何が起こっているの?
ファジメ亭から依頼を受けて来た冒険者なのだけれど、話を伺える?」
おばぁちゃんがバルトさんに問いかける。
「おー、あんたらがこのおっちゃんの言ってたやつらか?
俺とあんたらで今からあのお宝ってのを運ぶんだとよ。
詳しい話と言っても俺もそんなに詳しくはねぇ。」
なんだかリオさんと比べて軽そうな人だな。
一緒に運ぶってことはバルトさんも頭数に入っているってことだよね?
「大丈夫だ。
ただ棺桶を譲って貰って届けるだけだし、暴れだしたらオレが怪我させないように鎮圧させる。」
リオさんが震えるリル姉にやさしく微笑んだ。
「リオくん、ありがと~!
でもあたし、防御力には自信あるから♪」
リル姉は、リオさんの言葉に自慢げにシールドを見せびらかしている。
「可愛いお嬢ちゃん、かなりの男前ね♪
私も負けられないわ。
体力はないけど気持ちは若いわよ。
心は永遠の20歳だもの。」
そ、そうだね。
確かに心は20歳だよ。
一方、おばぁちゃんとバルトさんは……。
「お宝?
棺桶って聞いたわよ。」
私もそう聞いたよ。
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