喫茶店

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「人ってそれでええんの?な、ええんの?・・・・おい!えええのかって!!」 「うるさいなぁ。」 ハエを振り払うように私は言う。 「だってよ。人は思い出を重ねて生きていくって、じゃあ何か?おっちゃんの構成要素は思い出なんか?良い思い出を残したらそれが良い人生なんか?キャンプ、海、夏フェスの写真をFacebookに投稿すればそれはええ人生なんか?ビールをかけあって一夏の思い出ってハッシュタグつけてインスタグラムにアップした写真だけが人間を構成しているんか?・・・なぁ!そうなんかっ!!?」 私はポケットからイヤフォンを取り出す。もちろん音楽を聴くつもりなどない。 耳栓代わりだ。 「でも思うわ。ちょっと前に流行っていたロードムービーっていうアプリがあるんけどな。あれはあれで面白い、っていうか便利やねん。何がええって動画を結びつけるアプリなんやけどな。もともと保存していた動画は使えへんの。つまり、取り直しができないわけ。」 ラッキーはテーブルに置いてある爪楊枝入れから爪楊枝を取り出すと、よいしょ、よいしょと机の上に並べ出した。? 1本、2本、3本。合計4本並べる。
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