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次の日、紀子は圭太を連れて英二のマンションへとやってきた。
そして圭太を英二に託す。
「はい英二、圭太をよろしくね。圭太叔父ちゃんの言うことよく聞くのよ」と言いながら笑っている。
英二は「姉貴、確かに俺は圭太のおじさんだけど、そう呼ばれるのなんか抵抗あるな。出来ればお兄ちゃんとよんでほしいなあ」と反論する。
紀子は笑いながら「そうなの。じゃあ、圭太に頼んでみたらいいんじゃないの。私はおじさんとしか教えられないから」と言うと笑いながら部屋を出て行った。
残された圭太は俺を見て二カット笑っている。
「おじさん、よろしくね」と言うのだ。
俺は圭太に「圭太、今日は俺が面倒見てやるからな。叔父さんじゃない。お兄さんと呼べ。いいな」と念を押す。
だが圭太は「だめだよ。ママが叔父さんと呼んでいたもん。だから叔父さんなんだよ」と頑なまでにいう。
俺は何度か圭太に言うのだが圭太は一向に聞こうとはしなかった。
俺はもういいかと言う気持ちになり、取りあえず圭太と一緒に遊ぶことにした。
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