出会いと別れ

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閉じていた目を少しだけ開いてみると、短いけど長い人生最期の視界は、やはり灰色で満ちていた。 まだら模様の混じった灰色。 自分の毛皮も灰色。 煙の煤(すす)の色。 大嫌いな色。 でも、呪われている私には、ちょうどいいのかもしれない。 そして私は目を閉じて、灰色だった視界は暗闇へと変わり、意識を手放し、思った。 あぁ、これでやっと灰色では無くなった。。。
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