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「長坂は真面目に考えすぎるんだよ。もっと気を楽にしたらいいと思うよ。たしかに高い買い物だけどご祝儀だってあるし」
明るくそう言うと彼は小さく笑った。
「なんか、上山と話していたら落ち着くなあ。お前が相手だったらなあ」
な、何を言っているのだこいつは!
私はかなり怪訝な顔をしたのだろう、長坂が慌てた。
「いや、たとえの話だよ。お前みたいだったらもっと楽だったかもって……」
「それ、麻衣ちゃんに言ったりしてないよね?」
少々苛立ったせいか私の口調はきつくなった。
「え? いや、たとえでさ……」
長坂が口ごもる。
ということは、こいつ言ったな。
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