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なんとまあ、壁や絨毯ベッドのシーツまで赤や紫で、オレンジの照明がぼんやりと部屋中を照らし、見るからに激しい雰囲気のお部屋だこと。
「センス……」
これはなんて答えたらいいんだ?
きっと高田さんの大好きが詰まった部屋に違いない。
「い、いいと思います。私はもう少し落ち着いた空間も、ほしいかな、なんて」
「部屋はこれだけじゃないんだよ。もちろん白を基調とした癒し空間も用意してあるよ」
「へえ、そうなんですか」
むしろそっちをチラシにすればよかったのに。
「やっぱり情熱の赤が盛り上がるよね」
それにしてもやりすぎだよ。
鳥山さんは一体何を想像しているのかチラシを見てまっ赤になっている。
「英ちゃんと悠香ちゃん、利用するときは俺に言って。社長に頼んでお安くしてもらうから」
「あははは。ホテルは行きませんよお」
なんて笑って誤魔化した。
行くとしても誰があなたに暴露しましょうか。
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