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勇者の振るった剣が魔王の首を刎(は)ねる。
しかし、これで終わりではない。
勇者達は、傾国の女がいる隠し部屋を探し当て、中へと踏み込んだ。
「これが傾国の女……」
室内にいたのは、たくさんのクッションとぬいぐるみに埋もれた年端もいかぬ人間の少女であった。
少女は何も分からないのか、突然乱入して来た勇者達をきょとんと見上げている。
「本当に、これが傾国の女なのか?」
勇者の問いかけに仲間の戦士が答える。
「そのはずだが……」
「もしかしたら、替え玉かもしれませんよ」
そう言うのは、仲間の魔法使いだ。
「先程捕らえた魔王の側近に訊いてみましょう」
魔法使いの提案にのり、ただちに魔王の側近が連れて来られた。
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