第十八章 霊媒師 深渡瀬 嵐(ふかわたせ らん)

103/122
前へ
/2550ページ
次へ
◆ 「OK、話は大体アンダスタンだ。ヘビーだな……あまりにもノット フェア(理不尽)だ。but……みどりは悔いている。ベアーに悪いと思っているし、消そうだなんて考えちゃいない。アンビリーバボー(信じられないか)ライア(ウソ)じゃない、これはリアルだ。ビコーズ(なぜなら)、みどりが俺達霊媒師に依頼したのは【クマを見つけ出す事】と【クマの様子を確認してからの供養】だからだよ。みどりは一言もクマを滅してくれとは言っていない」 これまでの事情をキーマンさんにも話し、縫いぐるみ(本体)から抜け出した霊体がここにいる事も説明した。 キーマンさんにチビクマの姿は視えないけれど、チビクマにはキーマンさんが視えているし、声も聞こえると言ったところ、それならばとチビクマに語り掛けているのだ。 当のチビクマは、”みどりは悔いている”という言葉にピクリと反応するものの、『フン』と漏らしてそっぽを向いた。 「ベアーはボーイだろう? だったら、レイディの気持ちをわかってやれ。みどりは何度もベアーを探しに来ようとしてたんだ。but、ベアーのホラーにガクブルすぎて、そのせいで来れないでいた。オフコース、それでも来るべきだったがな。ヘイ、バッドベアー(やんちゃなくま)。youは自分を消せと言ったそうだな。リアリィ? 良いのか? シスターに会いたいんじゃないのか? フォレスト()から出られないから? ハッハーッ! ノープロブレムだ、ラッキーボーイ! 今ココにはマスターレベルの霊媒師がいる。そんなチェーンはぶった切ってくれるさ!」 ヒーーーーーーハーーーーーーーッ!! なにがそんなに楽しいのかってくらいのハイテンション。 日本で一番エアーを読まない男は、重たい空気ごと一掃してしまう。
/2550ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2367人が本棚に入れています
本棚に追加