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____ワァオッ! you! now! インW県!? リアリィ!?
キーマンさんの声が弾んでる。
明らかにワクテカだ。
そりゃそうか、現場でもないのにナゼそこに!? ってなるわな。
なもんで、どうしてW県に来てるのか、僕は簡単に経緯を説明した。
それからなんとしても霊視を成功させ、先代達に合流しなくちゃならない事も。
___OKOK、アンダスタン。チェリーボーイは先代と瀬山さんがどこにいるか知りたいんだな? その為に探知の霊力を発動させたいと。イエァッ! まかせろ! But、探知のコツか……これを口頭だけでのプレゼンはベリーディフィカルトだ。umm……(ピコーン!)ヘイ! チェリーボーイ! それなら俺が探してやろうか? 霊は視えない俺だけど、気配を探る事はおそらく出来る。しかもW県の山のどこか、そこまでわかっているなら、Easy victoryだっ!
えっ!?
キーマンさんが探してくれるの?
うぅ……ほ、本音は是非ともお願いしたい。
頼めばきっと、すぐにでもわかるだろう。
誘惑に負けそうだ……だけど……くぅ……!
「ありがとうございます。でも今回、僕が探さないとダメなんです。これも修行のうちだから」
____そうか、ソーリー。余計なコトを言ったな。オーライ、なるべくイージー トゥ アンダスタンで説明する。なに、NO worries。チェリーボーイなら出来るさ! まず基本的なコトから説明するぞ……
……
…………
………………
「突然電話したのに、いっぱい教えてくれてありがとうございます。僕、やってみます」
____ファイトだ、チェリーボーイ! ”絶対に視付ける”、そう強く念じるんだ。いっぺんに探そうとするな。決めたエクステントを小刻みに探るんだ。ノット ヒアと思ったらネクスト、ネクストアゲインで潰していけ。トライしてどうしてもノーグーなら、また俺にテレフォンしろ。アンダスターン?
「アンダスタンッ! 本当にありがとうございます、あ、ダメダメだったらガチで電話しますから。その時はヨロシクです! じゃっ!」
探知の達人、直々の教え。
これを無駄にしてはならない……が、これがプレッシャーになるかといえばそうではない。
キーマンさんは優しい人なのだ。
やってみてダメならまた電話をしてもいい、そう言ってもらえて気持ちが楽になった。
失敗しても一人で途方に暮れなくて良いってコトだもの。
通話を終えたスマホをポケットにしまい、さっそく霊視をしてみようと思うのだが……ココじゃあマズイ。
N空港、ロータリー。
空港という割に、あたりは閑散としてコンビニすらないのだが、ま、お店は空港内にたくさんあるからね。
買い物には困らない。
あ、そうだ。
霊視に成功したら、先代達のトコに行く前に食料をたっぷり買い込んでいかなくちゃ。
時間無制限の修行だもの。
しかも場所は山の中、一旦入れば買い物は難しい。
先代や瀬山さん、それと大福は幽霊だし飲まず食わずでイケるだろうけど、生者の僕は食事をしなけりゃ倒れてしまう。
ただでさえ霊力を使えばおなかが減るしね。
ま、食糧問題はさておいて、どこか目立たない所に移動して霊視をしてみよう。
僕はキョロキョロ周りを伺う、どこかイイトコないかな?
『うなぁん』
とそこに、ウルトラダイナマイトラブリー三尾がキューティーボイスで僕を呼んだ。
「なぁに? どうしたの? おやつ食べたい?」
大福のおやつはいつだって持っている。
さっそくジャケットの内ポケットに手を差し込んだのだが……
『なな、うなぁ。うなっ!』
大福は背を向けて歩き出し、少し進んでは立ち止まり振り返る。
すぐにわかった。
コッチに来いってコトなんだね?
僕は優雅に揺れる尻尾の後を追った。
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