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____調子に乗るなよぉぉぉ!
こんな結界で俺達を閉じ込めやがってぇぇぇ!
そっちに行ってやるからなぁぁぁ!
今すぐ八つ裂きにしてやるからなぁぁぁ!____
と、地を這うような大声が、突如割り込み僕と先代の会話を止めた。
先代はやれやれといった顔、瀬山さんは無表情、天使すぎる大福は結界にオシリを向けて、ザッザッザッと砂をかける仕草をしていた。
そして僕はと言うと。
サーーーーーーー
めっちゃ青ざめていた。
え……こっちに来れるの?
しかも今すぐ?
でもって八つ裂きにする気満々?
ウソでしょ?
来れないでしょ?
だって結界あるじゃなーい!
「せ、先代! あ、あんなコト言ってますけど! 結界あるからコッチに来れないですよねぇ! 先代と瀬山さん、パネっすよねぇ! あの霧、鉄壁ですよねぇ!」
あばばばばば!
テンパリまくりの僕は、縋る勢いで先代に聞いてみた。
『落ち着いて、あの結界は悪いモノを通しませんよ。無理に通れば浄化されて飛散するもの。大丈夫、安心しなさい』
姿はすこぶる若いけど、いつもの口調でそう言われると僕は心底ホッとした。
「はぁぁぁぁぁぁ……良かったぁ……」
『ふふふ、安心しましたか? でもねぇ、そうは言っても、』
言いかけた先代、だが続きはまたもザラついた声に邪魔された。
____クッソォォォッッッ!!
馬鹿にしやがってぇぇぇっ!!
結界を解けぇぇぇぇっ!!
今すぐ結界をぉぉぉぉ!!
馬鹿にするなぁぁぁぁ!!____
ちょ……なに……?
ザラつく声は割れる程の大声をあげている。
そりゃあ閉じ込められてご立腹とは思うけど……叫び方が尋常じゃないよ。
「先代……」
『困ったものですねぇ……』
はぁ、とため息をついた先代。
その背中には、壁の向こうからたくさんの霊矢が放たれる。
さっきはテンパっててわからなかったけど、僕を襲った黒いモノもアレと同じ霊矢だったのかもしれない。
背中では数多の霊矢が霧となって飛散して、
振り返りもしない先代は、二度目のため息をついた。
____ふざけるなぁぁぁっ!!
こっちを向けぇぇぇっ!!
結界を解けぇぇぇっ!!
お前から八つ裂きにしてやるからなぁぁぁっ!!
偉そうにしやがってぇぇぇっ!!
昔から気に食わなかったんだぁぁぁっ!!____
………………え?
昔から………………?
どういう意、
____忘れてないぞぉぉぉっ!!
お前は俺に恥をかかせたんだぁぁぁっ!!
みんなの前でぇぇぇっ!!
”俺に話しかけるな”とぉぉぉ!
”おまえは持っていないだろう”とぉぉぉ!
”時間を無駄にしたくない”とぉぉぉぉぉぉぉぉ!!
持丸ぅぅぅぅぅぅっ!!!!____
モチマル……?
”持丸”って先代の事だ。
それに今言ってたのって……瀬山さんから聞いた先代の話と同じだ。
結界の向こうにいる悪霊って……
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