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我ながらボロボロに言ってしまった。
でもね、僕は長がダイキライ! このくらい言わせてもらう。
『……岡村、意外とハッキリ言うんだな。それで、長が強いかどうかだって? …………そりゃあ強いよ。なんたって瀬山の霊媒師全員が恐怖するくらいだ。長が今、霊力を使わないでいるのは、乗っ取るつもりの岡村を傷付けたくないからじゃないか?』
野崎さんがそう言うと、森木さんも話し出す。
『えぇっとー、森木も同意します、はい。長は岡村君の身体を傷付けられない。だから今は大人しい。でもね、この後私達が滅しに行けば、長は必ず反撃してきます、はい。怒り狂って霊力を使ってくるでしょう。…………岡村君、ひとつ良い事を教えてあげます。長が本気になったか否か、簡単に見分ける方法です。あのね、長の口数が少なくなったら気を引き締めなさい。そしてもし、長が口を閉ざしたら、その時は戦おうと思わずに全力で逃げなさい。森木達の事は放っておけばいい。キミはまだ若く希少の子だ。逃げて生き延びて、今後出会う人達を助けなさい、いいね』
「森木さん……」
ウンウンと、森木さんだけじゃない。
野崎さんも、まわりのみんなも頷いてる。
霊力を視せない長、僕にとっては未知数だけど、それこそ彼らは嫌という程知ってるんだ。
その上で、危険になったら僕に逃げろと、自分達を置いて逃げろと言うんだな。
僕が逃げたら、みんなは喰われてしまうのに。
「森木さん、みなさん……あの! 長の事、教えてくれてありがとうございます。それで……もっと教えてください。情報は多ければ多い方がありがたいもの。あと……中村さんと翔君の話がひと段落ついたら、作戦を詰めていきましょう。出来るだけ具体的に、リスクを想定して、穴を少なくするんだ。……あのね、僕、絶対にみんなを守りますから。みんなが思いきり戦えるように、誰も喰わせたりしないから」
気を引き締めよう。
みんなで話をしてさ、意識を合わせてさ、協力して戦うんだ。
もし……戦ってる最中に、長が黙り込んでも、僕は絶対に逃げないよ。
だって、この人達を解放するのは僕以外にいないのだから。
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