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炎はいまだ激しく燃えていた。
男達は中の様子を霊視するも、ブロックされて視れないと舌を打つ。
『えぇっとー、さっきまでは視えたのです、はい。岡村君が霊矢をたくさん撃ったのも、ヘビヘビの霊体の中に本体があったのも視えました。ですが……今はまったく視えません、はい……』
森木さんがショボンと肩を落とした。
他のみんなもおんなじで、杉野さんも大上さんも、高野さんも林さんも、みんな霊視を阻まれてしまった。
中の様子がわからないまま、闇雲に突っ込むのは避けたいところだ。
だって罠かもしれないよ。
視えなくて、焦れて突入した所に長が待ち構えてるかもしれないじゃない。
どうしたものか、いっそ僕が視に行くか。
大福に乗っけてもらって、筒の上から覗くんだ。
長は僕には攻撃しない。
これを利用しない手はないだろう。
「あの、僕が視に行きますよ」
小さく手をあげ言ってみた。
僕なら襲われない、いざとなったら霊矢も撃つからと。
だけどそれは止められた。
ポニテのいぶし銀、中村さんがリスクを仮定したんだ。
『……いや、岡村は行くな。それこそ長の思うツボかもしれないからな。上から覗いた途端、魂を喰われ乗っ取られるかもしれん』
「あ……確かに、その可能性はゼロじゃない。じゃあどうしたらいいかな。せっかくココまで追い詰めたのに……」
今回、僕はみんなに同行させてもらってる。
みんなが長に喰われたら、それを引っ張り出すのが僕の役目……だったけど、それに対して策を打たれてしまった。
長の炎は僕の鎖を拒んで溶かす。
____ごめんなさい、次は助け出せないかもしれません、
僕がそう言った時、みんなは一瞬固まった。
だけど声を揃えて言ったんだ。
喰われたって大丈夫。
霊力の欠片が守ってくれるからな。
長の腹で破壊されても、同時に修復してくれるんだ。
霊力の相殺がされてる間にどうにか自力で脱出するさ。
そんな顔するな、心配するな、だって俺達は強いんだろう?
岡村がそう言ったんじゃないか。
救出と言う大事な役目が崩れたというのに、誰一人僕を責めなかった。
それどころか、欠片をくれてありがとうとまで言ってくれたんだ。
僕は……僕はさ、なんでもいいからみんなの役に立ちたくて、無理を承知で一緒に連れてってほしいと頼んだ。
霊矢なら撃てる、少しは役に立つはずだと食い下がり、それでも駄目だと言われるかと思ったら……
『わかった、一緒に行こう。おそらく長の霊力は残り少ない。俺達が削ったのもあるが、さっき岡村はえげつないほど霊矢を撃った。あれで更に削られたはずだ。そうなると長は、何が何でもお前の身体を乗っ取ろうとするだろう。一人でいるより我々と一緒にいた方が良い』
中村さんが許可を出してくれた。
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