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ほぼほぼ確信を持った。
あとは裏付けたい、そう思って質問をする。
「トモさん。息子さん、最近結婚したって言ってましたよね」
『ああ!』
「お嫁さんは今年19才じゃないですか?」
『そう! あんなに若くて可愛い子に好いてもらえるなんてな!』
やっぱりそうか。
「息子さんの年……忘れたって言ってたけど34才ですよ」
『えぇ!? アイツそんなに大きくなったのか!』
え、ちょ、大きくなったって……
「…………ぷっ! あはははは!」
『な、なんだよぉ、何がおかしいんだよぉ!』
「や、ごめんなさい。あんだけ身体が大きくて強い人なのに、トモさんの中では本当に二十歳でとまっちゃってるんだなって。今の姿も視たんでしょう?」
『視た。でもさ、母親からすれば子供はいつまでたっても子供だよ』
「そっか。そういうモノですか」
『なぁ、アイツ真面目に仕事してるか? モッチーは良くやってるって言ってたけどさ、社員から見てどうだ? ちゃんとしてるか? ふざけてばっかじゃないか?』
「ちゃんとしてますよ。あ、でも、ふざけてばっかは否定出来ないや。でもね、すごく良くしてもらってます。いつだって助けてくれる、なんだって教えてくれる。あと、よくゴハンご馳走になってます」
『……そうか、まともにやってるみたいで安心したよ。ありがとな、アイツと仲良くしてやってな』
そう言ってトモさんは頭を下げた。
完全にお母さんの顔だ。
そう思ったら、もう恥ずかしくなくなった。
真っすぐに顔を視て聞いてみたんだ。
「あの、トモさんの名前、ちゃんと教えてください。大好きな社長のお母さんだもの。知りたいです」
トモさんは一瞬驚いた顔をした。
だがすぐにニコッと笑うと、
『大好きな……か。ははっ! 嬉しいねぇ! アタシの名前は朋美、清水朋美だ。誠の母で大和の妻。元ヒールレスラー、リングネームは”バッドアップル”、ロクデナシという意味だ!』
力強くそう言うと僕の背中をバシッと叩く。
途端、大地に広がる百色華は、明るい黄色に色を染めなおしたのだ。
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