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『本当にありがとな。俺も岡村が大好きだ。俺達は罪を犯した。一度は消えようと覚悟を決めた。でも奇跡が起こった、救われたんだ。お前と彰司さんと持丸さんと猫に。そしてボスに拾ってもらった。この魂、これからは誰かを助ける為に使う、絶対にな。それと、次に会う時までにお前でも扱える銃を造っといてやるからな! 楽しみにしとけ!』
そう言ってガチ泣きするのは大上さんだ。
リアルを無視した神カスタムのデザートイーグル。
しかも二丁使いだ。
カッコよかったな。
銃で炎を吹き消すなんて、そんなの誰にも出来ないよ。
ちなみに朋さんからは【イーグル】とつけられた。
愛銃の名前だね。
『えぇっとー、岡村君。森木は……森木は……弱虫でした。理屈ばっかりこねて勇気がイマイチ足りないんです、はい。でもね、岡村君の新人ながら色んな事を考え、失敗を恐れず挑戦する姿、胸に響きました……はい。本当に、本当にね。だから最後、薙刀を投げる事が出来たんです。いつもの森木なら失敗したら恥ずかしいと霊体が動かなかったと思います、はい。これから森木は頑張りますよ。惑星単位の瞬間移動も早く覚えます。次に会ったら是非囲碁をしましょう、はい。岡村君、キミは優しい子。これからも沢山のヒトを救ってね、はい』
森木さんはお爺ちゃん。
白髪の頭はもじゃもじゃで、”えぇっとー”が口癖だ。
緊迫した空気でも、森木さんが話し出すと空気が柔らかく和むんだ。
薙刀投げたの、痺れました。
綺麗なフォームであんなに遠くに。
弱虫なんかじゃないですよ、優しくて強い霊だ。
ちなみに朋さんからは【ウッディ】とつけられた。
”森木”の中に”木”が4本もあるからだって。
『岡村の癒しの霊力は格別だな。長の毒、大橋が吸ってくれてもいつもなら暫く動けなくなるんだ。だのに、あの後の俺は絶好調だった。俺はな、生意気言っても甘えん坊な翔が、あんなに頑張るとは思ってもみなかったんだ。岡村は凄いな。霊の良い所、隠れた能力、そういったものを引き出すのだから。……俺もそうだ。前々から思ってたんだ。大鎌を使えば長の小蛇を刈れるかもしれないと。だが怖くてずっと出来ずにいた。お前のおかげだよ。霊視も出来ない霊媒師、それでも工夫して、知恵を絞って一生懸命頑張るだろう? お前の姿に目が覚めたんだ。仲間の為、ギリギリまで霊体を張ってやるってな。俺もお前が大好きだ。娘の婿にほしくらいにな』
杉野さんの小蛇刈り、あれは圧巻だった。
雄叫びを上げながら、霊体よりも大きな鎌で、自身が毒に侵されるのも承知で、みんなの為に血路を開いたんだ。
杉野さんは男の中の男です。
僕も杉野さんみたいになりたいよ。
ちなみに朋さんからは【JIN】とつけられた。
え、そのままじゃん、名前は仁さんでしょう? と思ったら、朋さんの好きなお酒がJINなんだって。
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