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たまに、そうごくたまに。
俺はヒトの姿で外を歩く。
囲まれず、騒がれず、イチパンでゆっくりしたい時に化けるんだ。
このコトはマジョリカも白雪も朋美も知らねぇ。
____どうして内緒なの? 教えてあげたらいいのに。
唯一この事を知ってる霊。
再構築を教えてくれた張本人、瀬山の小僧はキョトンなツラでこう聞いたんだ。
どうしてかって? 小僧は何にも分かっちゃいねぇ。
男ってのは秘密の一つや二つを持ってるくらいが良いんだよ。
その方がミステリアスな雰囲気が出るだろうが。
ただでさえ、黄泉での俺は不本意ながら”カワイイキャラ”にされちまってるからな。
本来ならば、”激ワルで強面なP・Aバラカス”、生きていれば302才だってのによ。
はー、しっかしノンビリ出来るぜー。
ヒト族に化けたのもあるけどよ、これがもしマジョリカと一緒だとこうはいかねぇ。
アイツは街にある店、端から端まで全部視るんだ。
しかも、何度も何度も行ったり来たりで何往復もするからな。
付き合う方は大変だ。
俺は大抵途中で休む、待ってるから視て来いと1人で行かせる。
マジョリカに喜んで付き合うのは、黄泉と現世を合わせてもジャッキーくらいなモンだろう。
ケケケ!★
思い出して笑いつつ、街をブラブラ歩いていると、遠くからヘンな声が聞こえてきた。
なんだ?
大勢の野郎の声だ。
”オィオィ”言ってる、いやこれは叫んでるってレベルだな。
何があった? 事件ですか? 事故ですか?
なんてな、黄泉は平和で犯罪は起こらねぇ。
じゃあ何だ?
声は劇場の方から聞こえてくる。
よく分からねぇけどオモシロそうだ……よし、行ってみるか。
★8年前、黄泉の国に来たジャッキーがマジョリカの買い物に喜んで付き合ってるシーンがココです。
https://estar.jp/novels/24474083/viewer?page=631&preview=1
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