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やっちまった痛恨のミス。
汗が噴き出し、顔が真っ赤になるのが分かる。
ヒト型は実に不便だ。
感情が、動揺が、気持ちが、みんな表に出ちまうからな。
こんな質問不自然すぎる。
もしやバレたかと気を揉んだが、鈍感な白雪はなにも気付いちゃいなかった。
ただただ素直に、
『好きなパンダ? いるわ、バラカスよ!』
と即答した。
その瞬間、俺の心臓はこれでもかと絞られて、口から飛び出しそうになったんだ。
ガラにもなくトキメいた。
100年の片想いも今夜で終わりかと泣きそうになった。
今言ったのは本当か?
白雪も俺が好きなのか?
……
…………いや、待て、
話がうますぎる。
なんか違ぇな。
白雪は子供みてぇな無邪気な顔で、恋する女の顔じゃねぇ。
表情も、声のトーンも、雰囲気も、
お父さんが好き! お兄ちゃんが好き! 弟が好き!
これに近ぇ。
試しに、
『好きな人は?』→マジョリカ!
『好きなウサギは?』→ヤマちゃん!
『好きなドラゴンは?』→アンヘル!
こう聞いてから、もう一度、
『好きなパンダは?』
『バラカス!』
……
…………
………………むぅ……
よし、質問の仕方を変えようか。
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