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もしかして……またトラブル発生かなぁ。
白雪ちゃん、帰れないのかなぁ。
もう少し待って来なかったら、ウチから行ってみようかなぁ。
それで、もしトラブってたらウチも手伝おう。
白雪ちゃんばっかりに大変な思いさせたくないもん。
よし、あと15分だけ待とう。
それで来なかったら、…………ん? あれ? そこにいるのって……白雪ちゃん?
【光道開通部】1階。
ピカピカに磨かれた大きなガラスの2枚ドア、その向こうから歩いて来るのは白雪ちゃんだけど……1人じゃない。
そのまわりをヤマちゃんがピョンピョン跳ねて、ウルサク何かを言っている。★
『長! ダメですの! じゅぶんの言うコトを聞いてください! 一緒に ”大澤病院” に行くですの! 長、今日は1日中顔が赤くて、触ったら熱いの! 黄泉の国にはオートリカバーがあるのに、熱が出るなんておかしすぎ! じゅぶん、長が大すき! 長が心配! だから行くですのー! 病院ー!』
あ……いや、ヤマちゃん、待って、落ち着いて。
言われっぱなしの白雪ちゃんは 赤 い 顔 で こう答えた。
『ヤ、ヤマちゃん、大丈夫、心配しないで。これは病気じゃないの。熱いのは……その……えっと……と、とにかく原因は他にあって、病院に行く事じゃないのよ』
う、うん、そうだよね。
白雪ちゃんの今の発熱、これは大澤先生でも治せない。
だってこれは恋の____
『ダメですのー! 長、忙しすぎて疲れてますの! じゅぶん、ぜーーったいに病院に連れて行きますのー!』
タシタシタシタシ!
ヤマちゃんは、真剣な顔で地団駄を踏んでいる……ん、ある意味トラブル発生かな?
ウチが助けに行かなくちゃー(棒読み)。
★ヤマちゃんは【光道開通部】の一般オペレーター、ウサギ族のヤマネちゃんです。
ちゃんとした登場は約1年前なので、コソッと解説入れました。
ちなみに今章の最初にチラッと出ています。
ヒトミミカチューシャをつけた通りががりのウサギ……
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