第二十一章 霊媒師 ……もいる、黄泉の国の話

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もしかして……またトラブル発生かなぁ。 白雪ちゃん、帰れないのかなぁ。 もう少し待って来なかったら、ウチから行ってみようかなぁ。 それで、もしトラブってたらウチも手伝おう。 白雪ちゃんばっかりに大変な思いさせたくないもん。 よし、あと15分だけ待とう。 それで来なかったら、…………ん? あれ? そこにいるのって……白雪ちゃん? 【光道開通部(こうどうかいつうぶ)】1階。 ピカピカに磨かれた大きなガラスの2枚ドア、その向こうから歩いて来るのは白雪ちゃんだけど……1人じゃない。 そのまわりをヤマちゃんがピョンピョン跳ねて、ウルサク何かを言っている。★ 『(おさ)! ダメですの! じゅぶん(・・・・)の言うコトを聞いてください! 一緒に ”大澤病院” に行くですの! (おさ)、今日は1日中顔が赤くて、触ったら熱いの! 黄泉の国にはオートリカバーがあるのに、熱が出るなんておかしすぎ! じゅぶん(・・・・)(おさ)が大すき! (おさ)が心配! だから行くですのー! 病院ー!』 あ……いや、ヤマちゃん、待って、落ち着いて。 言われっぱなしの白雪ちゃんは 赤 い 顔 で こう答えた。 『ヤ、ヤマちゃん、大丈夫、心配しないで。これは病気じゃないの。熱いのは……その……えっと……と、とにかく原因は他にあって、病院に行く事じゃないのよ』 う、うん、そうだよね。 白雪ちゃんの今の発熱、これは大澤先生でも治せない。 だってこれは恋の____ 『ダメですのー! (おさ)、忙しすぎて疲れてますの! じゅぶん(・・・・)、ぜーーったいに病院に連れて行きますのー!』 タシタシタシタシ! ヤマちゃんは、真剣な顔で地団駄を踏んでいる……ん、ある意味トラブル発生かな? ウチが助けに行かなくちゃー(棒読み)。 ★ヤマちゃんは【光道開通部(こうどうかいつうぶ)】の一般オペレーター、ウサギ族のヤマネちゃんです。 ちゃんとした登場は約1年前なので、コソッと解説入れました。 ちなみに今章の最初にチラッと出ています。 ヒトミミカチューシャをつけた通りががりのウサギ……
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