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【光道開通部】正面玄関、そこでヤマちゃんとバイバイした。
白雪ちゃんは、”ふぅ” と息を吐くと『マーちゃん、ありがとね』と言って笑った。
『ううん、ウチはなんにもしてないよ。ヤマちゃんは優しい子だね。あんなに白雪ちゃんを心配して。でも……あはは、おんぶスクワットが気に入っちゃったんじゃない? 楽しそうにしてたもの』
話ながらなんとなく歩き出す。
白雪ちゃんもおんなじだ。
『ふふふ、私も楽しかったよ。それにヤマちゃんくらいの重さの子は、筋トレするのに丁度良いウエイトになるの。またおんぶさせてもらおうかな。それで……マーちゃんは? 今日は買い物?』
背の高い白雪ちゃんは優しい顔を下に向け、ウチと目線を合わせてくれた。
あ……ホントだ。
白雪ちゃん、ほんのりほっぺが赤いよ。
1日中こんな顔してたのかな?
ヤマちゃんが心配するわけだ。
『ううん。ウチ、本当に白雪ちゃんに会いに来たんだよ。光道の前で待ち伏せしてたんだから』
探偵みたいでしょ? と胸を張れば、白雪ちゃんは慌てたようにこう言った。
『ま、待ち伏せ? そうなの? ごめん! ずいぶん待ったんじゃない?』
『大丈夫、そんなコトないよ。待ち伏せしてすぐに白雪ちゃん達が降りてきたんだ。ウチ、ぜんぜん待ってない』
『そ、そう? なら良いけど……ん、ねぇマーちゃん。私に用事って……それは……その……もしかして……話がある……のかな?』
『ふふふふふふふふふふ……そう、白雪ちゃんと、いーっぱいお話したいなぁと思って。たとえば恋の話……とか、とか、とかとかとかとか、きゃー!』
『マ、マーちゃん! 声が大きいよぉ、もっと小さな声で!』
『あー! ”もっと小さな声で” って、朝バラカスにも言われたよ! なんか2人、気が合うみたいだね。うふふ……』
『や、やだ! えっと、その、どうしよう、私ね、私…………マーちゃん、あの、私もお話したいわ。私、分からない事だらけよ、』
『分からないコトって恋のコト?』
『……! …………う、うん、そう、好きって言われて、その後はどうしたらいいのかしら? 付き合うって、デートをしたらいいのかしら? デートは何をすればいいの? お出かけ? 観劇? 筋トレもデートに含まれるのかしら?』
『え……っと、筋トレは……どうだろう、で、でも、恋に決まりはないと思うよ! とりあえず……ゴハン食べながら話そうか』
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