第二十一章 霊媒師 ……もいる、黄泉の国の話

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100年越しの片想い。 それがやっと両想いになれたんだ。 バラカスの喜びようは、視てて幸せになるくらい。 だから、ウチに出来る事はなんだってしてあげたいと思ってる、……だけど。 嘘や不正が大嫌いな白雪ちゃん。 (ひと)の上に立つ(ひと)で、仕事の時は真面目一筋。 自分に厳しく(ひと)には優しい。 そう……ウチ、単純に考えてた。 白雪ちゃんが極端に嘘を嫌うのは、真面目な性格からくるものだと思ってた。 だけどそれだけじゃなかったよ。 白雪ちゃんのさっきの話……他にも理由があったんだ。 バラカスのウソと白雪ちゃんの嘘では、重さもレベルも違いがありすぎる。 白雪ちゃんの話を聞いたあとでは、何を言っても説得力に欠ける。 戦を終わらせる為に命を懸けた白雪ちゃんと、 白雪ちゃんの気持ちが知りたくて、ソレガシーになりきったバラカス、 白雪ちゃんのコトの重さを考えたら、バラカスのウソって…… ああ、でも、まって、ウチがそんなコトを思っちゃダメだ! 100年越しの片想いだって、バラカスにとっては重たくて大事な事だよ……! …… ………… ……………… バラカス……ウチ、頑張るけどさ。 もし白雪ちゃんにフラれたら、残念会を開いてあげるからね。
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