第二十一章 霊媒師 ……もいる、黄泉の国の話

116/285
前へ
/2550ページ
次へ
オートリカバーが効いたのか、酸欠状態が治まった。 クラクラしたのがウソのようにスッキリしてる。 ちょっと夢中になりすぎちゃった、……今、シャボン玉は全部でどのくらい飛んでるかな? 確かめて、足りなそうならもっと吹こうと、地面に霊体(からだ)を低くしたまま、ウチは顔だけを上げた。 …… …………え? ………………あぁ、 ……………………わぁ、 視上げた先、 映る景色に息を呑んだ、 なんだこりゃあ、 バラカス、さっきこう言ってたな、 ウチ、……ウチもパパとおんなじだ、 それくらいしか浮かばない、 それくらいしかコトバが出ない、 ため息が漏れる、 なんでか泣きたくなってくる、 …… ………… 天を視れば降ってきそうな星空が、 大地を視れば淡く光る紫色の夜光花、 その天と地の間には、 虹を薄く伸ばしたような、 夢のようなシャボン玉、 大きさは不揃いで、 弱い風に行くてをまかせて、 ふわりふわりと宙を漂う、 わぁ……なんだこりゃあ、 4128ffa2-8cfb-440e-878c-9eca22c1d70b b475c556-25b0-4ee2-a593-d075c7e6506f
/2550ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2366人が本棚に入れています
本棚に追加