第二十一章 霊媒師 ……もいる、黄泉の国の話

123/285
前へ
/2550ページ
次へ
【マジョリカ、】 呼んだのは大倉だ(ジャッキはまだ動揺してる)。 『ん? なに?』 【バラカス、仲直り出来そうか? 白雪は許してくれそうか?】 心配そうな声だった。 大倉も口は良い方じゃない、でも、バラカスとおんなじで優しい子だ。 『……たぶん、……ん、でもまだわかんない。今はバラカスの話を聞いてくれるし、雰囲気も悪くないって思うんだ。でも……白雪ちゃん、まだ何か引っ掛かってるみたいなの。それを話してくれてからじゃないとハッキリしない』 【そうか……なんとかうまくいってほしいな。マジョリカの話を聞けば聞くほど思うんだ。白雪もバラカスが好きだって。……あーーーもーーー! うまくいきやがれっ! あとさ、ごめんなマジョリカ。アタシも黄泉にいたら良かった。そしたらさ、一緒にシャボン玉、いっぱい吹くのに】 『あはははは、アリガト。でもさ、大倉はまだ黄泉の国(こっち)に来ちゃダメだよ。大丈夫、ウチ、頑張るっ! このあともっとシャボン玉吹くんだからっ! あー、大倉とジャッキにも視せてあげたいな。シャボン玉、すっごくすっごくキレイだよ。星明かりに照らされてキラキラしてるんだ』 【そんなにか。うぅ、視たいなぁ……アタシも視たいよ、うぅ……うぅ……ん?(ピコーン!)ちょ! 今すっげー良いコト思いついたんだけど! あのさ! 次に現世(こっち)に来る時にシャボン玉持ってきてよ!】 『あ……そっかぁ! 現世に持って行けばいいんだ、うん! 持ってく! そしたらヤヨイも平蔵も岡村も呼んで、みんなでシャボン玉しよ!』 【いいねぇ! だったらいっそバラカスも白雪も現世に呼ぶか! アタシ、2人の顔視たコトないもん。会ってみたいよ!】 『きゃーーーー! 良い! すんごく良い! みんなで笑って会いたいよっ! ……よぉし、ウチ、気合入れて頑張るっ! ぜーったいに2人を仲直りさせるんだからっ!』 【おぅ、頼むわ! 目指せ、現世でシャボン玉、もちろん酒付き! っしゃー! アタシら現世組も何か出来る事がないか考えてみる! つーコトでまた後でな!】  『うん! 後でっ!』 大倉と話を終えて、ウチは密かに気合を入れた(バラカス達に視付からないように)。 視守り隊のスリーマンセル。 絶対、クエスト成功させるんだからねっ!
/2550ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2366人が本棚に入れています
本棚に追加