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【すースーやよいとヤヨイおそロい まじょりかもおそろい カミゆわくの】
え?
それはどういう、
ウチが聞くよりジャッキの方が早かった。
大好きな旦那さんは、
「あー! ヤヨちゃんに先越されたぁ! 自分も言おうとしてたのにぃ!」
なんて、大袈裟にジタバタしたあと、「マジョ、コッチに来て」とウチを傍に座らせた。
あ……! という間だった。
ジャッキのフィギュアがウチの肩に飛び乗ると、上へ下へ跳ねまわり、目にも止まらぬ早さでもって髪をいじって、花柄のハンカチをクルクル丸めて手に持って……それで、それで……
「マジョリカかわいー!」
【カワー!】
大倉の声とヤヨイの文字がほぼぴったりに重なった。
ウチの肩からフィギュアが降りた。
んと……首元がスースーするよ……ドキドキしながら頭をさわると、ウチの髪は高い位置でポニーテールになっていた。
あ……これってお揃いだ。
ヤヨイと大倉、それとウチ。
3人でお揃いになったんだ。
結わいてくれた旦那さんは、なんでか泣きそうな顔をしていた。
膝を着き、さわれないけどウチの頬に手を添えて、優しい目をして言ったんだ。
「ああ、女神……とっても綺麗だよ」
ドキンとした。
初めて出逢った8年前、ジャッキはウチを ”女神” と呼んでいたんだ。
あの頃みたいでドキドキしちゃう。
顔が、熱くなる。
【まじょりかマジョリカ】
ヤヨイの文字が跳ねるように落ちてきた。
それで、次の瞬間……ウチの胸にチビッ子が飛び込んできたの。
【おそろいすースーまじょりかもやよいもヤヨイもジャッキも】
ぱぁぁぁと顔を輝かせ、視あげるヤヨイと目が合った。
この時、ウチはすんごく驚いたんだ。
ヤヨイってこんなにやわらかかったの?
それに……甘くて良いにおいがするよ。
【まじょりかありがとダイスキ】
文字を降らせたチビッ子は、大倉にしてたみたいにウチの胸に顔を押し付けしがみつく。
え……ああ……もう……はぁ……可愛い……可愛いよぉぉぉぉ!
愛しさが込み上げる、ううん、込み上げるなんてもんじゃない。
ぶわんぶわんと溢れ出し、ウチもヤヨイを抱きしめた。
ん……やわらかくて良いにおい。
ぎゅーっとしたら幸せで、自然と顔が笑顔になるの。
ヤヨイはすごいな。
さっき感じた ”淋しい” とか ”羨ましい” とか、そんなのぜーんぶ吹き飛んじゃったよ!
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