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霊体に力が入らない、涙が溢れて止まらない。
辛くて、苦しくて、悔しくて、そして怖くてたまらない。
ウチは命を失った。
その実感が突然湧いて、途端、色んな事が頭に浮かんだ。
パパやママの事、あるはずだった未来、ジーナや友達との何気ない日常。
二度とそこに戻る事は出来ない。
そう……失ったのは命だけじゃないんだよ。
こういうさ、ウチにとって大事な人達と大事な毎日も、ぜんぶいっぺんに失ったんだ。
それに気が付いた時、とてつもなく怖くなった。
ウチは死んで、気付けば宇宙のど真ん中。
右を視ても左を視ても、どこを視たって星の海が広がるだけで、ウチ以外に誰もいない。
誰の声も気配もない、怖いくらいの静寂に気が狂いそうになった。
耐えきれない恐怖に悲鳴を上げた。
金切声で、『誰かいませんか!?』とも言ってみた。
でも、それに答えてくれる人はいなくって、 ウチが黙ればまた静寂が戻るんだ。
『……も……やだ……誰か……いませんか……? パパ……ママ……ジーナ……』
縋る思いで呟いた、呟かずにはいられなかった。
誰でも良い、知らない人でもいいから返事して、そう強く願うのに、その願いは叶わない。
静かすぎて耳鳴りがする、パニックが加速する、ちょっとの刺激で本当に狂ってしまいそう。
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