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ジーナ……ジーナごめんね。
ずっと一緒に笑ってたかった、なのにごめんね、ウチのせいで、……
……はぁはぁ……なんだろ……息が……出来ない、うまく吸えない、頭の中に溢れる辛さが収まり切れずに霊体の中まで流れ出しそれが喉を塞ぐんだ苦しいよ塞がれて息が…………も……だめ……でも……いいや……もうこのまま……意識を無くして……目が覚めなければいい、
浅い呼吸、酷い耳鳴り、滲む視界、
意識が途切れるのを心待ちにしていると…………あれは……なに……?
視界のうんと先、一際輝く光るモノが視えた、
涙で滲んでいるけれど、それは徐々に大きくなって……
流れ星……? と思った、
地上から視るのと全然違う、宇宙からだと眩しいくらいの強い光とスピードで、ウチに向かって飛んでくる、
道の上を逆走して来るように、真っすぐに、ブレる事なく、どんどん近くなってきて、もう、すぐそこまで、ウチの傍まで……………………ぶつかるっ!
思わず目を閉じた。
流れ星がウチに向かって飛んできて、止まることなく速度も落とさず、激突するかと思って、それが怖くて目を閉じたんだ。
それからすぐの事だった。
流れ星は逸れたのか、ぶつかりはしなかったけど、驚いて頭を抱えて目を閉じて、それで、座り込むウチの上から聞こえてきたの。
それはとっても綺麗な声。
ガラス細工の鈴の音みたいに繊細で、優しくて、それでいて力強い。
『マジョリカ・ビアンコさん? ……良かった……! 視つかった……! ああ……こんなに泣いて……独りで怖かったわね、よく頑張ったわね、遅くなってごめんなさい、もう大丈夫よ』
え………………誰……?
恐る恐る顔を上げれば、そこには人が立っていた。
筋肉質で身体の大きい、黒のタンクトップに迷彩柄のパンツを履いた、とても綺麗な女の人。
こんな所に……人……?
不思議に思った、だけどそんなのどうでも良いとも思った。
ウチ以外に人がいて、その人が来てくれて、『もう大丈夫』と言ってくれたんだ。
嬉しくてたまらなかった。
優しい笑顔に力が抜けて、ほっとしたら今さら霊体が震えてきた。
名前も知らないその人は、そんな様子に気が付いたのか、傍に寄って膝を着き、両手を広げた次の瞬間、ギュッとウチを抱きしめた。
あ……と思った。
腕の中は逞しくって、震えが止まるほど温かい。
そう、すごくすごく温かかったんだ。
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