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____あの日から、ウチの生活は一変した。
一緒に暮らすバラカスは、口が悪くてやることなす事大雑把。
細かいコトは気にしないし、思い立ったらすぐ実行。
こないだなんて『マジョリカ起きろ、今から星を視に行くぞ』って、夜中に叩き起こされたんだ。
『……んも……星ぃ? いいよぉ……ウチ眠いよぉ……』
ウチはとーぜん断った。
星は好き、だけどそゆのは前もって言ってほしい。
聞いたの今だし、突然すぎるし、ウチの都合はまるで無視だし。
『眠いだぁ? 知るかそんなコト。今夜の流星群はスゲェんだよ。大雨みてぇに降ってくる。おまえ、視たコトねぇだろ?』
『視たコトないけどさぁ……眠いんだよぉ……ん…………(すや)』
返事の途中で意識が飛んだ。
眠くて眠くてたまらないのに(そりゃそうだ、夜中だもん)、パンダは決して諦めない。
『ったく……しょうがねぇ小娘だな。いいから起きろ。あと2時間もすりゃあ、マジョリカの ”夜泣きタイム” だ。どうせ起きちまうなら流星視た方がお得だろうが』
『んもー、夜泣きって言わないでよね。ウチ、子供じゃないんだから。それに知ってるでしょう? ウチ、ココに来てから良く眠れる、怖い夢を視なくなったんだ』
そう、あれだけ苦しめられたのに、ここに来てから視たのはたったの1回だ。
バラカスに連れられて、初めてここに泊った日。
ウチは夜中に自分の悲鳴で目が覚めた。
いつもなら怖くて泣いて、そのまま朝まで眠れないはずだった。
だけどあの日はバラカスが来てくれたんだ。
……
…………
『どうした、怖い夢でも視たか』
言いながら、ノックもしないで部屋に入ると、ウチの近くに座ったの。
『…………ウルサクしてごめんなさい。起こしちゃいましたね』
『いや、起きてたから大丈夫だ』
『起きてたの? 夜中なのに? もしかして、バラカスも眠れないの?』
バラカスが起きていた、そう聞いた時、ウチは少しほっとした。
あんまり迷惑かけたくないもの。
『眠れねぇワケじゃねぇよ。白雪から聞いてたんだ。おまえが毎晩、コワイ夢視て夜泣きするって。だから今夜もそうだろなって、それで起きてた』
『……それって、ウチの為に?』
『まあな。おまえ、黄泉に来てからずっと悪夢で眠れねぇんだろ? 今夜も怖くて起きて、なのに一人ぽっちじゃあ、辛くてトドメくれちまうだろうから待機してたんだ』
『……待機って……ずっと?』
『ずっと』
『いつ起きるかわからないのに?』
『わからなくてもだ』
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