第二十一章 霊媒師 ……もいる、黄泉の国の話

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『そう……そうだったの……』 チーン!  白雪ちゃんはグズる鼻をかみ、目もゴシゴシ擦っていた。 んも、白雪ちゃんは涙脆いんだよね。 こんなトコ、バラカスが視たら大変だ。 『うん。ウチがそこまで言って、大倉はようやく首を縦に振りかけたんだ』 『振りかけた? やだ、その段階でまだためらってたの? た、確かにしつこいわね……』 『あはは、そうでしょ。大倉は本っ当にしつこいの。でもね、ここでジャッキが来てくれて……』 ____弥生、自分もマジョもおまえと3人でやっていきたいと思ってるんだ。2人には辛い思いをたくさんさせた。元はと言えば、自分の弱さが招いた事だ。それを2人は……それでも2人は自分を見捨てず愛してくれる……感謝しかないよ。 これから先、マジョが言うように色んな事があるかもしれない。だがこれからは自分が2人を守る。自分が2人を支える、後悔など絶対させない。 ああ、大丈夫だ。長い間心配をかけたね。自分はもう決して折れない。2人がいれば強くなれる、2人が自分を成長させてくれたから…… …… ………… 『こう言ったんだ。それで大倉はもっと泣いちゃって、ウチも泣いちゃって、ジャッキも泣くかなと思ったけど泣かなくて、ウチと大倉を抱きしめたんだ。それでようやく……大倉がイエスと言ってくれたの』 『そう……そう……良かったわねぇ(チーン!)』 白雪ちゃんは言いながら、何度も何度も鼻をかむ。 『大倉はウチとジャッキに ”ありがと” ばっかり言ってて、その後少し落ち着いて、それで、こんなコトを言い出したんだ、』 ____これから……アタシも家族になるんだろ? あ、あのさ、そしたらさ、その……家族団らんとかさ、そいうの、アタシも参加していいの? ゴハンとか一緒に、ジャッキーとマジョリカと、それと出来ればヤヨちゃんも一緒に混ぜてほしいんだけど……ダ、ダメかな? 『 大倉ね、実家にいた頃、ゴハンは独りで部屋で食べさせられてたんだって。だから ”家族でゴハン” に憧れがあったみたいで……もちろん良いに決まってるって言ったらさ、』 ____ホントか! ありがと、嬉しいよ……! じゃあさ、また口寄せするから。マジョリカが黄泉の国に帰っても、アタシがいればいつでも現世に呼べるんだ! だからゴハンを一緒に食べよう、あと飲みたい!
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