第二十一章 霊媒師 ……もいる、黄泉の国の話

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ウチと白雪ちゃんは目を合わせて黙り込む。 頭の中にはバラカスの背中に乗って、おいしいお弁当を3人で食べながら、広い宇宙をぷかぷか浮かんで現世に向かう夢のパンダツアーが浮かび…… 『『 ……ぷっ! あははははは! 』』 想像したらおかしくて、お腹を抱えて笑ってしまった。 『あははは、おかしいの。はぁ、いっぱい笑ったらリラックス出来たわ。マーちゃん、ありがとね。もう大丈夫。それじゃあ私、そろそろバラカスに髪を視せに行ってくる!』 言うが早いか白雪ちゃんは跳ねるように立ち上がり、握った拳でファイティングポーズを取った。 好きなパンダに新しい髪型を視てもらう……恋する乙女にこのポーズはアンマッチな気がするけど……ま、いいやと気にしないコトにした。 どうせバラカスは、白雪ちゃんが何をしたってメロメロなんだから。 『白雪ちゃんファイト! 大丈夫、だってすんごく可愛いもん! てゆーかウチ、バラカスの方が心配だよ。白雪ちゃん視て倒れちゃうんじゃないかなぁ?』 けっこう本気で心配してる。 なんたって100年の片想いが、やーーっとのコトで実ったんだ。 『やだ、マーちゃん大袈裟。驚くかもしれないけど、倒れたりしないわよ。じゃあ行ってくる! あ、そうそう、晩ごはんは3人で食べましょう。あとで迎えに来るわ』 『ちょ、白雪ちゃん! 今日は2人で食べなよ、バラカスだってその方が嬉しいよ』 『あら、そんなコトないわ。マーちゃんがいた方が私もバラカスも嬉しいもの。とにかく行ってくる、なに食べたいか考えといてね。じゃあ!』 あっ!  行っちゃった。 んも、せっかく可愛い姿を視せるんだから、そのまま2人でいればいいのに……でも、えへへ、なんか嬉しいな。 鼻歌交じりに指を鳴らして、テーブルの上を片付けた。 今日はお休み、あとで街に行こうかな。 ヤヨイに似合う、可愛いリボンを探しにいくの、……なんてコトを考えていた時だった。
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