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ドッスーーーーーーン!!
表から大きな音が聞こえてきたの。
『な、な、な、何事!?』
慌てて飛び出しウオチの外に出てみると、
『きゃー! バラカスー! しっかりしてー!』
外に倒れる巨大なパンダを、白雪ちゃんが介抱してるトコだった。
ありゃりゃ、ウチの予感が当たっちゃったよ。
芝生の上でひっくり返るバラカスの、白黒毛皮の白いトコロがほんのり赤く染まってる。
まったくもう、あまりにも分かりやすい。
パパ、白雪ちゃんの可愛い姿に一発KOされちゃったんだ。
『んも、仕方がないなぁ。ウチも手伝いに行きますか』
……と、思ったけどやっぱりやめた。
白雪ちゃんならバラカスくらい持ち上げられる。
そのまま部屋まで運んでもらって、傍に付いててもらえばいいよ。
えへへ、ウチって親孝行な娘だな。
そろーりそろーり、
抜き足差し足、ウチはコッソリオウチに戻る。
そのすぐ後、
ふんぬっ!!!____
白雪ちゃんの気合いの声が聞こえてきたから、きっとパパを運んでるんだ。
よし、あとは2人きりにしてあげよう。
ウチは街に出かけるよ。
ヤヨイのリボンとウチの服を視に行くの。
それと……大倉にもなにか1つ。
そうだな、カタナケースに貼れるような、可愛いシールがいいかもしれない。
ふふふ……2人の喜ぶ顔が目に浮かぶよ。
……
…………
………………
死者と生者と式神と。
4人は家族になったんだ。
黄泉と現世の遠距離家族。
距離はあるけどココロは近い。
ここに来るまで色んなコトがあったけど、
これからだって色んなコトがあるかもだけど、
なんでだろ?
根拠はないけど、なんとかなると思うんだ。
8年前の星の予言の通りになった。
ウチは今、幸せだ。
第二十一章 霊媒師 ……もいる、黄泉の国の話__了
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