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キョロ……キョロキョロキョロ…………うん、やっぱりココは僕の部屋だ。
6畳の南向き、白い壁と白木の家具で統一された、可もなく不可もない無難な部屋。
僕……ずっとココにいたんだな。
さっきの宇宙は霊視によって視てたんだ。
そ、そうだよね?
霊視で間違いないよね?
夢とかじゃないよね?
って、あんなリアルな宇宙、夢な訳ないわ。
…………ど、どうしよ……嬉しい……!
湧き上がる喜びに、顔のニヤケが止まらない。
やっとだ、やっと視えるようになったんだ!
会社に行って早くみんなに報告したい、中村さんや翔君にも報告したい、したいけど……くぅ、それはまた今度!
今はなにより大福を視つけなくちゃだからね!
よし……よしよしよしよしっ!
光が見えてきたーーー!
霊視スキルが発動すれば、壁の中でも天井裏でもどこだって視えるんだ!
待っててハニー!
今! すぐ! 下僕が助けにいくからーっ!
シュバババババ! とはいかないけれど、シュババ、バババ、ババ、くらいの早さでもって印を結んで目を閉じた。
さっきは宇宙が視えたけど、今度はお姫の居場所が視たい。
手始めに壁の中を霊視のスキルでレントゲン!(イメージです)
目ぇ、ギューッ! & 印の工程パーフェクト!(2ターン目)
壁に手を着き「来い来い来い来い……!」と呪文のように繰り返す……と、
キラキラキラキラ____
____閉じた瞼の暗闇が、眩い光でいっぱいになった。
「う、宇宙ーーーーっ!」
まただ!
なんで!
宇宙はいいから壁の中を視せてよねっ!
僕はすかさず霊視を解除、そしてアゲイン目を閉じた。
ドンマイ、ダイジョブ、霊視スキルは習得したて。
このくらいの失敗は想定内だ。
次こそは壁の中、愛しのハニーを視つける為に、気を取り直して目を閉じた。
目ぇ、ギューッ! & 印の工程パーフェクト!(3ターン目)
壁に手を着き「次こそ次こそ今度こそ……!」と祈るように繰り返す……も、
キラキラキラキラ____
____閉じた瞼の暗闇が、眩……え、ちょ、またかい!
「う、宇宙ーーーーっ! 地球めっちゃキレーーーー!」
だから!
行き過ぎ!
そんな遠くじゃなくってさ、すぐ目の前の壁の中が視たいんだって!
……
…………それから3回。
懲りずにチャレンジしたけれど、視えてきたのは宇宙だけ。
な、なんで?
もっと手前が視たいのに、なんで宇宙に飛んじゃうの?
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