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”蛇ごっこ” が終わるとお次は ”猫ごっこ” が始まった。
それはどんな遊びかというと、ぽかぽか陽気の芝生の上で、どれだけ霊体を丸く出来るか、それを競うものらしい。
僕はそれを上から眺めていたんだけどさ、なんじゃこりゃ。
猫も蛇も地面に寝ころび真ん丸で、微動だにしない。
しかもその体勢じゃあ、互いの霊体は一部しか視えないし、どっちが丸いかジャッジのつけようがないと思うの。
”猫ごっこ” …… ”蛇ごっこ” 以上に面白さが分からない。
てかこれ、もはや日向ぼっこじゃなかろうか。
陽ざしを浴びて気持ちよくなったのか、2匹はのんびりまったりお喋りを始めた。
『コンちゃん、遊んでくれてありがとね』
片目を開けて猫が言う。
すると蛇も片目を瞑りこう言った。
『ううん、ボクが遊びたかったんだ。おはぎと遊ぶの楽しいもん』
やだ、コンちゃん可愛い……!
天気は良いし、ほのぼのしてるし、この子達を視ていると幸せな気持ちになるよ。
だがしかし、ココから2匹のお喋りは真面目なものに変わっていって……
『ねぇ、コンちゃんは知ってる……? 小雪のコト、』
『……うん、聞いた。現世に行く前、小雪が挨拶に来てくれたから』
『そか……、あのね、おはぎね、小雪の主さんが来た時、近くにいたの』
『そうなの……?』
『うん……小雪の主さん、ハムの主さんでもあったんだ。ハムは喋らない子だったから……その事、小雪も知らなかったみたいでね』
『そ、そうなの……!?』
『うん……それで……ハムの名前、本当は ”小雪” だったんだ』
『お、お、同じ名前!?』
『そう、同じだったの。主さんは……よく分からないけど、ハムスターの ”小雪” の事は覚えていたけど、猫の ”小雪” の事は忘れちゃったんだって。それでハムだけ連れてかえったの』
『そ、そんな……そんなのひどいよ……』
コンちゃんは相当ショックを受けたみたいで、丸めた霊体を震わせていた。
話すおはぎも同様で、やっぱりプルプル震えてる。
『小雪、悲しかったと思う。だけどハムの事悪く言わないんだ。おはぎの所に来た時も、ハムは何も悪くないから、どこかで会ったらまた仲良くしてあげてねって』
『ボ、ボクにも言ってたよ、これからもハムと仲良くしてねって……というか、それしか言わなかった、ハムのせいで……とか、そゆのなんにも言わなくて、だから知らなかった』
『ん、小雪は優しいから、ハムの事、心配したんだと思うにゃ……もちろん、ハムとは今まで通り仲良くする。だってハムは悪くないし、大好きな子だし』
『ボ、ボクも……!』
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