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鼻息荒くマッハで印を結びきる。
ここから霊力を溜めるけど、量はそんなになくていい。
ちょっとだけ、それなら秒でチャージが出来る。
それが出来たら次はイメージ。
うん、イメージが大事なの。
____どうしたいの?
助けてあげたい。
もう少しだけ、おはぎを現世に留めたい。
贅沢言わない、あと少しで良いんだよ。
有無も言わさず戻すんじゃなく、ちゃんとお別れさせてあげたい。
父さんと母さんときなこと僕と大福、お互いに顔を視て、”元気でね”、”またね”、”大好きよ”、”これからだって忘れない”、 ”必ず迎えに行くからね” って、そんな言葉を掛け合いたいの、その為の時間がほしいの。
約束は守りますから、必ずおはぎを帰しますから。
だからお願い!
神様仏様虹の国の役人様!
あとちょっとだけ時間をくださーーーーい!
溜めた霊力を両手に蓄え、ズイッと一歩前に出た。
「父さん母さん! ごめん、ちょっとそこどいて!」
おはぎの上に重なる2人にそう言うと、引き離されると思ったみたいで「ぜったいヤダ!」と、どこうとしない。
ちょ、大丈夫だから、僕もおんなじ気持ちだし、てか、早くしないとおはぎが消えちゃう……!
どうしよう、なんて言ったら分かってくれる?
時間がないのに、モタモタしてられないのに……と気持ちが焦ってテンパリかけた時だった。
なんの予告もないままに、お姫の尻尾のそのうち2本が手前に引かれ、
「「あーれー!!」」
悲鳴を上げる父さん達は、あっという間におはぎの元から引き剥がされた。
大福ぅ!
ナイスアシスト!
ありがとね、ホントにいつもありがとね!
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