第二十二章 霊媒師 岡村英海

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【やだなぁ、頭を上げてください。岡村さんちの子供達は全ニャン良い仔ですよ。サンさんはしっかり者、シャチさんはムードメーカー、しらたまさんとくろたまさんはいつだって優しいし、トラ三兄弟はヤンチャだけど思いやりのある仔達です。イタズラするのは元気な証拠、気にする事はありません】 はぁぁぁぁぁ……! 母さん的に一番心配だったのがトラシリーズだったらしく、安堵のため息が長く、そして野太かった。 【それとね、おはぎさんも良い仔です。あんなに可愛くて優しい仔は他にいませんよ。今回現世に行ったのだって、お母さんとお父さんに会いたい一心。生前それだけ愛されていたのです。優しいご両親にお兄ちゃん、良いご家族だ。それと……おはぎさんが現世に行った経緯を気にされてるようですが……あははは! アレは私の確認不足が原因です。おはぎさんはなーんにも悪くありませんよ】 ふぅぅぅぅぅ……! これまた渋いため息の母さんは、両手を合わせ「ありがとうございます」と何度も何度も繰り返していた。 …… ………… 「リーさんとお話出来て良かったです。なんだか安心しました。私達夫婦が迎えに行くまで大変だとは思いますが、ウチの仔達をどうぞよろしく願いします」 深々と頭を下げる母さん、僕達も同じように頭をさげた。 リーさんは【おまかせあれー!】というコトバを最後に、現世との回線を切った。
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