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それを聞いた母さん達は呆れ半分、分かるけど……がもう半分。
も、もう!
そんな目で見ないでよねっ!
だって……心配なんだ。
前の飼い主さんと会ってさ、また大好き同士になったらさ、僕なんか忘れられちゃうかもしれないだろ?
お姫が大好きな人だもん、素敵な人にきまってる。
そう考えたら僕涙目。
タタタと近付きギュッと胸に抱きしめて、
「大福……絶対帰ってきてね」
言いながらお姫の頭をスンスン嗅いだ。
大福は優しいお顔で『うなん』と鳴くと、ゴチンと頭突きで目を合わせ、ゆっくりと瞬きしながら……
『うなぁん、』←訳:あたりまえにゃ、
と、僕の鼻を甘噛みしたのだ。
……
…………
そして、
大福は ”逝ってくるにゃー!” と言ったあと、
____ブンッ、
電子機器の起動音に似た音を残し、僕らの前から姿を消した。
……
…………
「行っちゃった、」
お姫を視送ったあと、息を吐いて呟いた……のだが。
その数秒後、天井から可愛くって元気な声が降ってきた。
【うっなーーーん! うななななー!】←訳:大成功にゃーん! もう着いたにゃー!
「「「えぇっ!? 早くない!?」」」←親子でハモった。
ちょ、大福、『逝ってくるにゃ!』と『着いたにゃ!』の間、時間にしたら1分も経ってないんだけど!
聞けば前に、黄泉の国で瀬山さんと白雪さんに修行をつけてもらった時、惑星単位の瞬間移動スキルを習得したのだと言ったんだけど(教えてくれたのは白雪さん)……マジか!
それって特殊部隊のスキルじゃん!
大福天才、マーベラス!
てかさ、姫がそれを出来るというならもしかして、僕、口寄せを覚えなくてもいいんじゃないか?
口寄せをする時は「大福オネガイ!」ってそう言えば、お姫が死者を連れてくる、うっはー! 楽ちーん! ってウソです、自分でも覚えます。
と、とにかく無事に着いて良かったー!
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