第二十四章 霊媒師 水渦の選択

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____これから、 これから先の彼女の未来は、 どういうものになるのだろう、 過去の罪、鉛の後悔、 これまで独りで苦しんできた、 自分も他人も好きにはなれず、 人を寄せずに生きてきたけど、 今夜でそれが大きく変わる、 人に許され失くした愛を再び手に入れ、 そして同時、 他人を許す努力をし、 受け入れようと決めたんだ、 彼女が選んだこの道は、 これからどこに繋がるのだろう、 霊視で過去は探れても、 未来を視るのは叶わない……けど、 それはきっと温かく、きっと誰より幸せな、 そんな未来が待っていると思うんだ、 だってもう、 彼女は独りじゃないからさ____ …… ………… 水渦(みうず)さんに追いついて、街道沿いを2人並んで歩いてた。 僕らが歩くと月も一緒について来る。 空から降りる蒼い光は進む道の足元を、淡く優しく照らし続けてくれた。 第二十四章 霊媒師 水渦の選択____了
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