第二十五章 霊媒師 女子会

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それと同じノリなんだろうなぁ。 なんたって今年の春まで高校生だったんだ。 ついこの間まで ”リアルしおり” にふれていたのだろう。 んもーユリちゃん、かーわーいーいー! どれどれ、どんな事が書いてあるのかな?…………って。 あ、あれれ?……コレ、タイトルおかしくない? だってさ、 【株式会社おくりび・第一回女子会のしおり♪】 と書いてあるんだけど。 女子会? ユリちゃん間違えた? んー? ………………ハッ!  もしかして、僕、本当は来ちゃいけなかったのかな!? 本当は弥生さんと2人だけでゴハンに行きたかったのに、その弥生さんに僕も誘ったって言われたら、嫌だと言えなくなったとか。 あ、ありうる……! ひぃぃ! ごめんなさぁぁぁい! 僕、空気読めなくてごめんなさぁぁぁい! す、すぐに帰るからぁぁ! 「おぁ? なんだこのタイトル、 ”女子会”? ユリちゃん、このしおり間違ってるぞ。だって今夜はエイミーちゃんもいるじゃんか」 アウチ……! 思った事はなんでもかんでも口に出しちゃう、弥生さんがユリちゃんに斬り込んだ。 すると、 「あ、それは間違いじゃないですよ。岡村さんは男性だけど優しいしほわんとしてるからセーフなんです」 ”とっておきの情報ですよ?” とでも言いたげに、片目を瞑ってユリちゃんがそう言った。 え、ちょ、意味が分からない、僕、男なのにセーフなの? 参加オッケーなの? オッケーなら嬉しいけど、でも、それはそれで複雑……と思っていたら、弥生さんが「なーるほど」とご納得。 そ、そか、うん、ま、2人が良いならいいか。 それならと、せっかくだから【株式会社おくりび・第一回女子会のしおり♪】を読んでみる。 なになに? ____美味しいものをいっぱい食べて、 ____お喋りしながら親睦を深めましょう! 良いねぇ。 それから? ____参加メンバー:弥生さん、岡村さん、大福ちゃん、水渦(みうず)さん…… ほうほう、第一回は4人とイチニャンなのね、…………って、待て。 ラスメンの名前。 もう一回良く見てみよう……ん? んー、”水渦(みうず)さん”……水渦(みうず)さんだぁ!? 「「ユリちゃんコレ!」」 弥生さんと僕、ほぼほぼ同時にユリちゃんに詰め寄った。 当のユリちゃんは「見つかっちゃったー!」と両手で顔を隠してる。 やややややややや、ヤバイよヤバイよ、この面子はヤバイって! 弥生さんと水渦(みうず)さん、この2人を同じ部屋にいさしたら、10分も経たないうちにガチ喧嘩が始まるんだ! 今夜の女子会、血で血を洗うデスマッチになっちゃうぅ!
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