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深まる疑惑。
僕はそれをハッキリさせるため、白猫にカマをかける事にした。
「シロネコちゃぁん、かわいいねぇ、」
うにゅん!
コクビカシゲー!
「ツヤツヤ毛並みがキレイだし、」
うなーん!
ウエムイテ トクイガオー!
「だけどお腹はタプタプでオッサンみたいだねぇ、」
オアァア゛!?
ニ゛ャッ!!ニ゛ャッ!!
シッポ ビタンビタン!!
おぉ!
切り分け成功!
白猫は腹のタプタプを気にしてたのか、それとも「オッサンみたい」と言われたのが気に入らないのか、「かわいい」「きれい」の時とは違って、あからさまに態度が違う。
長い尻尾をビタンビタンと地に叩き、桜色の鼻にシワを寄せた不機嫌顔で僕を睨みながらフシャーフシャーと文句を言っている。
間違いない……!
信じられない事だけど、この仔は人語を理解してる!
僕は「かわいい」も「きれい」も「タプタプオッサン」も同じ甲高い声でゆっくりと、リズムも変えずに笑顔で言った。
この3つの中で不機嫌になったのは「タプタプオッサン」だけだった。
て事は、この仔は人間の発する声のトーン、リズム、スピードだけで人語を判断してるのではない。
人語を、言葉を、文章を、なおかつ人間の文化も理解しているのだ。
「タプタプオッサン」が一般的に悪口だと理解してのお怒りなのだろう。
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