第三章  霊媒師研修ー1

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「だな。じゃあ、エイミーそろそろ昼にすっか! 放電すると腹減るだろ? それだけカロリー消費するんだよ。今日は何でも好きな物食わせてやるから遠慮しないで言ってみ?」 「本当ですか!? 嬉しいなぁ! じゃあ、遠慮なく……駅前に雰囲気の良さそうなカフェがあったんですけど、そこに連れてってもらえませんか?」 僕は社長のご好意に素直に甘える事にして、面接に来た時から気になっていた駅前のおしゃれなカフェをリクエストした。 いくらご馳走してくれるとは言ってもあまり高いお店だと悪い気がするし、その点ランチタイムのカフェなら安心だ。 「カ、カフェ? ちょっとエイミー何言ってるの? カフェって女が行く所だろ? それを、オマエ、野郎2人でノコノコ行ったら笑われるだけだぞ……?」 「え、ちょっと社長こそ、それどんな偏見ですか? そんな事ないですよ。僕、休みの日は散歩がてらに1人でも行きますよ?」 「マジか!! オマエ……意外とスゴイ奴なんだな! 俺にはそんな度胸、とてもじゃないが……否―――――っ! 俺は社長だ! 大事な社員が、そのカフェとやらに行きたいと言っているのに何を迷う事がある! よし! 行くぞ! ついて来い、エイミー!」 「あ……いや、僕、そこまで行きたい訳じゃないので、なんなら別のお店でも――」 「うるさい!俺が行くって言ったらいくんだよっ――」 「だけど、社長、本当はイヤなんでしょ?――」 「イヤじゃねぇ! カフェで牛丼食うんだ――」 「牛丼は無いと思います――」 「何! んな訳あるか!――」 「……――」 「…―」 結局カフェに行った僕達は、可愛い店員さんお勧めの『自家製トマトソースのポークアボガドライス』のランチプレートを頂きましたっと。
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